再開発事業等におけるシステムデザインと色彩調整
自治体のガイドラインほど規模は大きくありませんが、近年盛んな駅前周辺の再開発や、大規模団地の建替え事業等において総合的な色彩のコントロールを行う例も多くなりました。 様々な事業者が集う再開発事業では、そのプロジェクト独自のルールがつくられます。更に相互の設計デザインを調整する場が設けられ、建築やランドスケープの専門家が第三者として協議に加わり、デザイン決定に承認が必要となる場合もあります。 私達はこのようなプロジェクトにおいて色彩計画の基準づくりに関わることはもとより、アドヴァイザーとしての参画や、事業者側の計画設計者として実務に携わる場合もあります。 いずれの場合も、全体と個、それぞれの視点においてすべきことを意識しながら、計画に総合的に関わることの意義を形にして行きたいと考えています。
団地修繕のための色彩計画
昭和30~40年代に建設された、都内及び近郊の団地は、10数年おきの修繕を繰り返しながら、今も多くの人々の暮らしを支え続けています。弊社では近年、このような団地の修繕の際、色彩計画に携わっています。 大規模な団地では修繕の期間が長期にわたったり、数年ごとに行われる場合があります。団地修繕のためのカラーシステム・デザインは、そのような時間の経過にも対応できるよう、全住棟の配棟配色を検討すると共に、配色システムの標準化など、計画がスムーズかつ確実に実現するための手法を構築し、実践してきました。 修繕は建築形状の変更や増築がないため、全体のボリュームや規模には変化はありませんが、色彩が変わると環境が変わる、という事例としてはその効果の程がよく表れていると思います。
西新井駅西口再開発(2008~)
ハートアイランド新田(2006~2008)
左近山団地(2008~)
飯島団地(2006~2008)
etc…