場所:東京都葛飾区
年度:2014年
事業主:都市再生機構東日本支社
外装色彩計画:クリマ
1993~2002年(平成5~14年)にかけて建替えが行われた、全24棟、1,119戸の大規模団地。低層(4~9階)で構成された団地は、サクラ並木や中央の広場を包み込むように配置され、東西方向の緩やかな連続性が意識されている。
既存の外装色は近年ではあまり見られない、色味の強いR(赤)系のアクセントカラーを多用した配色が特徴的であり、全体にピンキッシュな印象が強く感じられた。一方、2000年以降に建替えられた住棟の外装にはY(黄)系のやや対比の弱い配色が展開されているほか、よく見ると建築の意匠も同一ではなく、長期に渡る建替え事業ならではの、緩やかな差異も感じられた。
駅近の物件であることから、もう少し都会的でスタイリッシュな色調を、という要望を受けた。既存の温かみのある雰囲気を継承しつつ、基調色・補助色の彩度を下げると共に、アクセントカラーの使用面積を抑えることにより、建設年に合わせ順次改修が進むという修繕の特性に配慮したカラーシステムを検討した。
本計画で実現した既存の環境との調和を図りつつ、刷新性を生み出したことが高く評価され、隣接する第三・第五団地の色彩計画も引き続き手掛けることとなった。
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